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小規模宅地の特例と配偶者居住権について

2020年4月より、配偶者居住権の制度を定めた改正民法が新たに施行されています。配偶者居住権とは、高齢化社会の進展に伴い作られた制度で、被相続人の配偶者が、被相続人の死亡後も安心して生活を継続できるように、配偶者が、被相続人の所有していた建物に無償で住み続けることができる権利です。この権利は、無償での使用・収益や、登記の設定が可能ですが、処分権限がないという点で、所有権とは異なります。

 

配偶者居住権を利用するとき、権利は4つに分けて考えられます。
まず建物の権利は、①配偶者居住権と②建物所有権があります。敷地(土地)の権利は、③敷地利用権と④敷地所有権があります。
配偶者は、①と③の権利をもち、②と④の権利は子など、他の相続人等が権利者となります。①③の権利は、完全な所有権よりも相続税を抑えることができるので、その分生活に余裕をもてることになります。

 

一方、小規模宅地の特例とは、その土地の相続税評価額を軽減できる制度で、居住用宅地ならば80パーセントも抑えられるため、ぜひ利用したい制度です。そして、配偶者居住権を利用したときも、小規模宅地の特例は適用されます。
そもそもこの制度の対象は「土地の上に存する権利」を含む宅地等であり、③④には適用されますが、建物の権利である①②については適用されません。そして、④は宅地の所有権そのものであり、所定の要件を満たしていれば、③は「土地の上に存する権利」にあたるので、適用が可能であるといえます。
所定の要件というのは、そもそも小規模宅地の特例を受けるためには一定の要件を満たす必要があるということです。どういった土地なのか、③の権利の相続人が誰なのか、この特例を受けられない場合があるため、注意が必要です。

 

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設立 2020年4月13日