相続登記(不動産の名義変更)とは
相続登記とは、相続を原因とする所有権移転登記のことを言います。相続登記をするには被相続人が所有し、被相続人名義となっている登記名義をその不動産を相続した相続人名義に変更する事が必要です。相続登記は義務ではなくこれをしなかったからといって罰則が課せられることはありません。しかし、登記名義が実際の所有者の名義と異なっている場合に不動産トラブルの原因となってしまうことは少なくありません。紛争防止のためにも相続登記は相続人が行っておく必要があります。
しかし、相続登記を行うためのいくつかの手続きを経る必要があります。自力で行う事も可能ですが、相続人が多い場合や相続した土地が相続人の現在の居住地から遠方にある場合には手続きに大きな負担と手間をかけなければならない場合もありますので、このような場合には専門家に相談されることも一つの手段です。
相続登記をするためにはまず相続人を確定させ、相続人全員で遺産分割協議が行われる事が必要となります。そのため、相続登記をしようとする人は相続人が全員で何人いるのか、連絡は取れるのか、話し合いはできるのかといった調査を行う必要があります。
そして相続人で遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議は相続人間の利害が対立する話し合いであるため、紛争に発展することが多いです。しかし、遺産分割協議が適切に終了し、遺産分割協議書が作成されないと相続登記はできません。
また、遺産分割協議書は記載内容が誤っている場合には無効と判断されてしまうこともあります。そのため遺産分割協議書の作成は慎重に行い、相続人どうしで確認しあうことをお勧めします。
加えて、遺産分割協議書には相続人全員の署名と実印による押印が必要となります。相続人の一人でも実印を有していないと、実印を作らなければならず、時間がかかることもありますので、相続開始前にあらかじめ実印を有しておくようにした方がいいです。
遺産分割協議書に加えて、相続登記の際には登録免許税という税金を支払わなければなりません。これは不動産の評価額によって異なりますので、登録免許税の算定のために固定資産評価証明書を準備する必要があります。不動産の種類によってその他書類が必要な場合がありますので、確認されることをお勧めします。
一般的には以上のような書類を法務局に持っていき、登記申請書を記入して登録免許税を支払うことで相続登記を行うことができます。もっとも、書類不備などがある場合には訂正しなければならず、場合によっては訂正内容についてさらに相続人全員の実印が必要となり申請をし直さなければならないことも少なくありません。ですから、申請の際には不備がないか念入りに確認することが必要です。
以上で述べたように相続登記手続きには時間と手間が多くかかります。ですので、専門家に一任して登記手続きを行ってもらうことでこれらの手間を省けますし、申請のやり直しなどの必要もないためこのような手段を取ることも検討してみてはいかがでしょうか。
一般社団法人士業の絆ではこのような不動産登記関係の相談も承っておりますので、お困りの方は是非当事務所までご相談ください。
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